慢性腎不全まんせいじんふぜん
慢性腎不全は、腎機能が長期にわたって徐々に低下し、体内の老廃物や水分、電解質の調整が困難になる状態です。初期は自覚症状が乏しいことが多く、進行すると透析や腎移植が必要になります。生活習慣の見直しと早期管理が重要です。
- 自覚症状なし
- 性機能に障害がある
- 性欲低下
- 息切れ・むくみ
- 意識の混濁
- 意識に障害がある
- 尿の量が多い/少ない
- 嘔吐
- 吐き気
- 食欲不振・過食
- 目の腫れ
- 口臭
- 口の乾き・異常な渇き
- 全身のけいれん
- だるさ・倦怠感
- 皮膚のかゆみ
- 食欲の異常
- 体重増加・肥満
- まぶたの腫れ
- 顔・手・全身のむくみ
- 腎臓内科
- 泌尿器科
慢性腎不全とは?
慢性腎不全とは、腎臓の機能が数か月から数年かけてゆっくりと低下していく状態を指します。近年では「慢性腎臓病(CKD: Chronic Kidney Disease)」という用語が一般的に用いられ、腎機能障害(eGFR<60mL/min/1.73㎡)または尿異常(蛋白尿・血尿など)が3か月以上持続する場合に診断されます。
腎臓の主な役割は、体内の老廃物や余分な水分、電解質の排出、血圧の調整、ホルモンの産生(赤血球や骨の健康を保つ)などであり、これらの機能が低下すると全身にさまざまな症状や合併症が現れます。
進行すると腎機能がほとんど失われる末期腎不全(ステージ5)に至り、透析や腎移植などの腎代替療法が必要になります。
原因
慢性腎不全は、さまざまな疾患や状態により腎臓の構造が破壊され、機能が低下していくことで生じます。以下に代表的な原因を示します。
主な原因疾患
- 糖尿病性腎症:糖尿病による糸球体の障害が進行することで発症
- 高血圧性腎硬化症:長年の高血圧が腎血管に障害を与える
- 慢性糸球体腎炎(IgA腎症など):免疫異常により腎の糸球体が障害される
- 多発性嚢胞腎:遺伝性疾患で腎に嚢胞が多数発生
- 腎盂腎炎や尿路閉塞などの尿路系疾患
- 薬剤性腎障害:NSAIDs、抗菌薬、造影剤などによる腎毒性
腎機能の低下は不可逆的であり、原因の進行を止めることで腎機能の保護を目指します。
症状
慢性腎不全は初期にはほとんど症状が出ないことが多く、腎機能の低下が進むにつれて徐々にさまざまな症状が現れます。
初期〜中等度の症状
- むくみ(特に足首や顔)
- 夜間頻尿、尿量の増減
- 倦怠感、集中力低下
- 高血圧の悪化
- 貧血による息切れ、顔色不良
- 皮膚の乾燥、かゆみ
進行時の症状
- 食欲不振、吐き気、嘔吐
- 筋力低下、脱力感
- 皮膚の色素沈着(灰色がかった皮膚)
- 手足のしびれやこわばり
- 口臭(尿臭)、体臭の変化
- けいれん、意識障害(尿毒症)
症状が非特異的であるため、早期発見には定期的な検査が重要です。
診断方法と治療方法
診断方法
- 血液検査
- クレアチニン、eGFR(腎機能の推定)
- 尿素窒素(BUN)、電解質(K, Na, P, Ca)
- ヘモグロビン(貧血評価) - 尿検査
- 蛋白尿、血尿、尿比重の評価
- 尿アルブミン/クレアチニン比(ACR) - 画像検査
- 腎臓の大きさ、構造異常の有無を評価する腎エコー
- 必要に応じてCTやMRI
治療方法
- 生活習慣の改善(塩分制限、たんぱく制限、水分管理)
- 降圧薬(ACE阻害薬、ARBなど)
- 貧血治療(エリスロポエチン製剤)
- 骨ミネラル代謝異常の管理(リン吸着薬、ビタミンD製剤)
- 高カリウム血症の予防
- 腎代替療法の準備(透析導入や腎移植の検討)
原因疾患と進行度に応じた多角的な管理が必要です。
予後
慢性腎不全は進行性の疾患であり、完全な回復は難しいものの、適切な治療と生活習慣の改善により腎機能の悪化を遅らせ、合併症の予防が可能です。
予後が良好なケース
- 早期に発見され、食事療法や薬物治療により腎機能が安定している
- 生活習慣病のコントロールが良好で合併症が少ない
- 定期的な通院と検査により状態がモニタリングされている
注意が必要なケース
- 糖尿病や高血圧がコントロールされていない
- 蛋白尿が持続している、腎機能が急激に低下している
- 透析や移植が必要な末期腎不全(CKDステージ5)に進行している
最終的には腎代替療法を要するケースが多く、長期管理が必要です。
予防
慢性腎不全の予防には、腎障害のリスクを下げ、腎機能低下を早期に発見・管理することが重要です。
一次予防
- 糖尿病や高血圧などの生活習慣病の管理
- 減塩(1日6g未満)とバランスの取れた食事
- 適度な運動、禁煙、節度ある飲酒
- NSAIDsなどの腎毒性薬剤の長期使用を避ける
二次予防(進行防止)
- 蛋白尿や高血圧に対する降圧薬治療(特にARB・ACE阻害薬)
- 定期的な血液・尿検査の継続
- 早期からの腎臓専門医との連携
腎機能は一度低下すると回復が困難なため、早期からの取り組みが重要です。
関連する病気や合併症
慢性腎不全は腎臓の問題だけでなく、全身の代謝・循環・免疫機能にも影響を及ぼすため、多くの合併症が生じます。
主な合併症
- 高血圧:腎血流の調節異常による
- 貧血:エリスロポエチン不足により赤血球産生が低下
- 骨ミネラル代謝異常:カルシウム・リンの調整障害による骨粗鬆症、血管石灰化
- 心血管疾患:動脈硬化、心肥大、心不全のリスク増加
- 高カリウム血症:不整脈や心停止の原因になる
- 感染症:免疫力の低下によりリスク上昇
- 尿毒症:末期に現れる多臓器障害(意識障害、出血傾向、心膜炎など)
これらの管理も、腎不全治療の重要な一環です。
症状が気になる場合や、体調に異変を感じたら自分で判断せず、医療機関に相談するようにしましょう。
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■ 参考・出典
厚生労働省e-ヘルスネット「慢性腎臓病」(https://kennet.mhlw.go.jp/home)
日本腎臓学会「CKD診療ガイドライン」(https://www.jsn.or.jp/)
日本内科学会「内科学 第11版」
国立国際医療研究センター「腎疾患と生活習慣」(https://www.ncgm.go.jp/)
- 公開日:2025/07/16
- 更新日:2026/02/19
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