抗酸菌/抗酸菌感染症こうさんきん/こうさんきんかんせんしょう

抗酸菌は、染色しても酸で色が落ちにくい性質を持つ細菌の仲間で、結核菌や非結核性抗酸菌などが含まれます。肺を中心に長引く咳や痰、血痰などを起こすことが多く、ゆっくり進行する一方、適切な検査と長期治療が必要になる病気です。

⚫︎先天性副腎皮質過形成とは?

抗酸菌とは、細菌を色素で染めたときに、酸をかけても色が落ちにくい(酸に抵抗性がある)性質を持つ細菌のグループです。マイコバクテリウム属という細菌が代表で、結核菌、ハンセン病の原因であるらい菌、そしてそれ以外の「非結核性抗酸菌」が含まれます。
抗酸菌による病気のことを総称して「抗酸菌感染症」と呼び、代表的なものに結核、ハンセン病、肺非結核性抗酸菌症(肺NTM症:肺MAC症など)があります。このうち、日常診療で問題になることが多いのは、結核と肺の非結核性抗酸菌症です。ここでは、患者さんからの相談が増えている「非結核性抗酸菌症」を中心に説明します。

⚫︎先天性副腎皮質過形成の原因

抗酸菌感染症の「原因」は、抗酸菌という細菌が体に入り、そこで増えて炎症を起こすことです。

抗酸菌の種類

  • 結核菌:人から人へうつりやすく、結核の原因になります
  • らい菌:皮膚や末梢神経に感染し、ハンセン病を起こします
  • 非結核性抗酸菌(NTM):自然環境(川や土、風呂場の水道水など)に広く存在する抗酸菌で、肺やリンパ節、皮膚などに病気を起こすことがあります

感染の経路

  • 非結核性抗酸菌の多くは、菌を含んだ埃や水滴を吸い込むことで肺に入り、長い年月をかけて病気をつくると考えられています
  • 水道やシャワー、加湿器、土いじりなど、日常生活の中で触れる環境のいたるところに存在しますが、多くの人は感染しても発症しません

発症しやすい人

  • 中高年のやせ型の女性
  • 気管支拡張症や肺気腫、結核後の変化など、もともと肺に病気のある人

結核と違い、非結核性抗酸菌症は基本的に「人から人へうつることはほとんどない」とされています。家族にうつさないか心配される方が多いですが、通常の生活で過度に接触を制限する必要はありません。

⚫︎先天性副腎皮質過形成の症状は?

ここでは、最も頻度の高い「肺非結核性抗酸菌症」の症状を中心に説明します。
典型的には、次のような症状が、ゆっくりと、何か月〜何年もかけて現れることが多いです。

  • 長引く咳(数か月以上続く咳)
  • 痰がからむ、切れにくい
  • 血痰(痰に血が混じる)や喀血(咳とともに多量の血が出る)
  • 息切れ(階段や坂道で息が上がりやすい)

注意ポイント

  • はじめは風邪や気管支炎と似た症状のことも多く、「なんとなく咳が長引いている」という状態が続きます
  • 胸部CT検査で、気管支の拡張、細かい陰影、小さな空洞などが徐々に増えてくるのが特徴です

結核の場合も、長引く咳・痰・血痰・発熱・寝汗・体重減少など、似た症状が出るため、画像や痰の検査で「結核か、非結核性抗酸菌症か」を見分けることが大切です。

⚫︎受診の目安

次のような症状がある場合は、一度、一般内科や呼吸器内科で相談することをおすすめします。

  • 2週間以上続く咳や痰がある
  • 市販薬を飲んでも咳がよくならない
  • 血痰や喀血が出た
  • 「以前より体重が減った」「疲れやすい」など、全身の不調が続いている
  • 胸部レントゲンや健康診断で、影があると言われた

特に、結核の可能性がある場合には、周囲への感染予防の観点からも、早めの受診が大切です。「ただの持病の咳」と決めつけず、一度きちんと調べておくと安心です。

⚫︎診断方法と治療方法(全体像)

診断は

  • 「どのような症状が、どれくらい続いているか」という問診
  • 聴診や体重変化などの診察
  • 胸部レントゲンやCT、痰の検査(顕微鏡・培養・遺伝子検査)

を組み合わせて行います。

治療は

  • 症状や画像の進み具合が軽い場合は、まず経過観察(定期フォロー)
  • 進行傾向がある場合や血痰が出やすい場合には、複数の抗菌薬を組み合わせた長期治療(1年以上)が基本

薬の副作用や生活への影響を考慮しながら、「治療を始めるかどうか」「いつ始めるか」を、患者さんと相談して決めていきます。

⚫︎先天性副腎皮質過形成の診断

1)問診・診察

  • 咳や痰、血痰、息切れの程度や期間、体重減少の有無を確認します
  • 過去の結核歴、持病(気管支拡張症、肺気腫など)、服用中の薬(ステロイドなど)も大切な情報です

2)画像検査

  • 胸部レントゲン:肺の影の有無や広がりを確認します
  • 胸部CT:細かい病変(小さな粒状影、気管支拡張、空洞など)を詳しく評価し、「非結核性抗酸菌症らしいパターンか」を見ます

3)喀痰検査

  • 喀痰塗抹検査:痰を顕微鏡で見て、抗酸菌がいるかどうかを確認します
  • 喀痰培養検査:数週間かけて菌を培養し、どの種類の抗酸菌かを調べます
  • 遺伝子検査(PCRなど):結核菌か、非結核性抗酸菌かを区別するのに役立ちます

4)気管支鏡検査

うまく痰が出せない場合や、病変の場所が限局している場合には、細いカメラ(気管支鏡)で肺の中を観察し、洗浄液や組織を採取して検査します。

「画像でそれらしい」「一度だけ菌が出た」というだけでは診断せず、画像・症状・検査結果の三つをそろえることが大切です。

⚫︎先天性副腎皮質過形成の治療

A. 初期対応(まずやること/基本方針)

  • 現在の症状、画像所見、菌の種類や量を総合して、「すぐ治療を始めるべきか」「いったん経過観察とするか」を判断します
  • 症状が軽く、画像の進行もゆっくりな方では、「定期的なレントゲン・CTと痰の検査でフォローし、悪化してきたら治療を開始する」という方針をとることも少なくありません

B. 抗菌薬による治療(薬物療法)

  • 非結核性抗酸菌症(特にMAC菌による肺MAC症)では、マクロライド系、リファンピシン系、エタンブトールなど、複数の薬を組み合わせる治療が基本です
  • 治療期間は長く、培養検査で菌が陰性になってからも、少なくとも1年間は内服を続けるのが一般的です

C. 外科的治療・その他の治療

  • 病変が肺の一部分に限られ、薬だけでは菌が減らない場合には、外科的に病変を切除することが検討される場合もあります
  • 難治例では、専用機器を用いた抗菌薬の吸入療法が選択肢になることがあります

D. 日常生活での工夫

  • 痰を出しやすくする姿勢排痰法や呼吸リハビリテーションが、症状の軽減と進行予防に役立つことがあります
  • 禁煙は必須で、十分な栄養と休養も、治療効果を支える大切な要素です

⚫︎先天性副腎皮質過形成の予後

抗酸菌感染症の予後は、菌の種類・病変の広がり・患者さんの基礎疾患などによって大きく異なります。

  • 非結核性抗酸菌症の多くは、急激に悪化するのではなく、数年〜10年以上かけてゆっくり進行します。定期フォローと適切なタイミングでの治療により、日常生活を続けながら付き合っていける方も少なくありません
  • 一方で、治療を行っても完全に菌を消し切れないことも多く、「うまく付き合っていく慢性の病気」と考えた方がよい場合もあります
  • 高齢の方や、もともと肺機能が低い方、免疫が大きく低下している方では、病気の進行が早く、呼吸不全などを合併することもあります

結核菌による結核は、きちんとした多剤併用療法を決められた期間続ければ、多くの方で治癒が期待できますが、途中で自己判断で薬をやめると、再発や耐性菌の原因になります。

⚫︎先天性副腎皮質過形成の予防

完璧に防ぐことはできませんが、次のような工夫でリスクを減らすことができます。

  • 一般的な感染予防
  • 十分な睡眠、バランスのよい食事、ストレスを溜めすぎない生活で免疫力を保つ
  • 風邪やインフルエンザなど、他の呼吸器感染症を予防する(手洗い・マスク・ワクチンなど)
  • 肺の病気や持病のある方
  • 禁煙を徹底し、できる範囲で運動やリハビリを行って肺の機能を保つ
  • 定期的に通院し、咳や痰の変化、体重減少などを早めに主治医へ伝える

非結核性抗酸菌症は、環境中の菌が原因であり、通常の生活を制限しても完全に防ぐことはできません。必要以上に怖がりすぎず、定期フォローと早めの相談を心がけることが現実的な予防策です。

⚫︎先天性副腎皮質過形成に関連する病気や合併症

結核

同じ抗酸菌の仲間で、主に結核菌が原因となる感染症です。肺結核が代表ですが、骨や腎臓、脳など全身に病変をつくることがあります。

ハンセン病

らい菌という抗酸菌が皮膚や末梢神経に感染する病気で、早期に診断し適切な治療を受ければ、重い後遺症を防ぐことができます。

気管支拡張症・肺気腫

非結核性抗酸菌症を合併しやすい基礎疾患であり、逆に抗酸菌感染症が進行することで、こうした慢性肺疾患が悪化することもあります。

肺がん

長引く咳や血痰は、抗酸菌感染症だけでなく、肺がんでも起こり得る症状です。画像や検査で両者を見分けることが重要です。

⚫︎まとめ

抗酸菌(結核菌および非結核性抗酸菌)は、主に呼吸器系において慢性肉芽腫性炎症を惹起する細菌群です。急性感染症とは異なり、臨床症状は数ヶ月から数年単位で緩徐に進行し、遷延する咳嗽や喀痰、体重減少などの非特異的な症状が初発となるケースが散見されます。

診断に際しては、画像診断(胸部CT)や微生物学的検査(喀痰培養・遺伝子検査等)を統合した精緻な評価が不可欠です。本症の治療は長期にわたる多剤併用療法を要することが一般的ですが、患者様と医療者が協力し、無理のない治療計画を維持することが予後の改善に繋がります。当院では患者様の不安に寄り添いながら、あせらず着実な完治を目指してサポートを継続してまいります。

 

症状が気になる場合や、体調に異変を感じたら自分で判断せず、医療機関に相談するようにしましょう。

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■ 参考・出典

■ この記事を監修した医師

赤松 敬之医師 西梅田シティクリニック

近畿大学 医学部 卒

近畿大学医学部卒業。
済生会茨木病院にて内科・外科全般を担当。
その後、三木山陽病院にて消化器内科・糖尿病内科を中心に、内視鏡を含む内科全般にわたり研鑽を積む。
令和2年9月、大阪梅田に『西梅田シティクリニック』を開院。

「患者様ファースト」に徹底した医療マインドを持ち、内科診療にとどまらず健診センターや複数のクリニックを運営。 医療の敷居を下げ、忙しい方々にも医療アクセスを向上させることを使命とし、さまざまなプロジェクトに取り組む。 医院経営や医療関連のビジネスにも携わりつつ、医療現場に立ち続ける。
さらに、医師として医薬品の開発や海外での医療支援にも従事している。

  • 公開日:2026/03/06
  • 更新日:2026/03/06

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