IgA血管炎(Schönlein-Henoch紫斑病)あいじーえーけっかんえん(しぇーんらいん・へのっほく しはんびょう)
IgA血管炎は、IgAという抗体が血管壁に沈着して炎症を起こす病気です。紫斑・関節痛・腹痛が特徴で、多くは自然に改善しますが腎障害の有無を長期フォローします。小児に多いものの成人でも発症します。
IgA血管炎とは?
IgA血管炎は、皮膚や関節、消化管、腎臓など全身の細い血管に炎症が起こる病気です。主に子どもに多くみられますが、大人でも発症することがあります。
代表的な症状は、足を中心に現れる紫斑(皮下出血)、関節痛、腹痛、腎症状(血尿・蛋白尿)です。多くは適切な治療や経過観察によって改善しますが、腎臓に症状が現れた場合は長期間の経過観察が必要になることもあります。
まずは、IgA血管炎の特徴や発症しやすい年齢、病気の経過についてみていきましょう。
IgA血管炎の特徴
IgA血管炎は、以前は「Schönlein-Henoch紫斑病(シェーンライン・ヘノッホ紫斑病)」と呼ばれていた病気です。現在は国際的な分類に基づき、「IgA血管炎」という名称が用いられています。
この病気は、免疫に関わる「IgA(免疫グロブリンA)」が血管に沈着し、炎症を引き起こすことで発症します。炎症が起こると血管から血液成分が漏れ出し、皮膚では紫斑、関節では痛みや腫れ、消化管では腹痛や血便、腎臓では血尿や蛋白尿など、さまざまな症状が現れます。
症状には個人差がありますが、皮膚・関節・消化管・腎臓の4つが主な影響を受ける部位とされています。
子どもに多い病気だが大人も発症する
IgA血管炎は、3〜15歳頃の子どもに多くみられ、特に小学生で発症するケースが多い病気です。男女ともに発症しますが、やや男児に多いとされています。
一方で、大人でも発症することがあり、子どもに比べて腎障害が重症化しやすい傾向があります。そのため、大人がIgA血管炎と診断された場合は、症状が落ち着いた後も定期的な尿検査や腎機能の確認が重要です。
年齢によって現れやすい症状や重症度は異なりますが、子ども・大人を問わず早期に診断を受け、適切な治療につなげることが大切です。
どのような経過をたどる病気?
IgA血管炎は、風邪などの上気道感染症のあとに発症することが多く、最初に紫斑が現れ、その後に関節痛や腹痛、腎症状が続くケースが一般的です。ただし、症状が現れる順番には個人差があり、腹痛が先に現れたり、腎症状だけが後から出現したりすることもあります。
多くの患者さんは数週間から数か月で症状が改善しますが、一度治まったあとに再発することもあります。また、腎症状は発症から数週間〜数か月後に現れる場合があるため、症状が改善した後も医師の指示に従って定期的な受診や尿検査を続けることが重要です。
IgA血管炎の原因
IgA血管炎の原因は、現在も完全には解明されていません。しかし、免疫の異常な働きによって血管に炎症が起こることが発症に関係していると考えられています。
また、風邪などの感染症をきっかけに発症するケースが多く、体質や環境要因など複数の要因が重なって発症すると考えられています。
ここでは、IgA血管炎が起こる仕組みや発症のきっかけについて解説します。
IgA血管炎が起こる仕組み
IgA血管炎では、免疫に関わる「IgA(免疫グロブリンA)」が異常な反応を起こし、全身の細い血管に沈着することで炎症が引き起こされます。
炎症によって血管の壁が傷つくと、血液成分が血管の外へ漏れ出し、皮膚では紫斑、関節では腫れや痛み、消化管では腹痛や血便、腎臓では血尿や蛋白尿などの症状が現れます。
なぜIgAが血管に沈着するのかは明らかになっていませんが、体質や免疫機能の異常などが関与していると考えられています。
感染症との関係
IgA血管炎は、風邪や扁桃炎などの上気道感染症に続いて発症することが多い病気です。特に、溶連菌感染症やウイルス感染症のあとに発症するケースがよくみられます。
感染症によって免疫機能が活性化されることでIgAの異常な反応が起こり、血管炎が引き起こされると考えられています。
ただし、感染症にかかったすべての人がIgA血管炎を発症するわけではなく、感染症はあくまでも発症のきっかけの一つと考えられています。
発症のきっかけになる要因
感染症以外にも、IgA血管炎の発症にはさまざまな要因が関係すると考えられています。
主な要因として、以下が挙げられます。
- 細菌やウイルスによる感染
- 一部の薬剤
- 予防接種
- 虫刺され
- 寒冷刺激
これらがきっかけとなって免疫反応が過剰になり、IgA血管炎を発症することがあります。
ただし、明らかなきっかけが見つからないまま発症するケースも少なくありません。そのため、特定の原因だけで発症する病気ではなく、体質や免疫機能、環境要因などが複雑に関係していると考えられています。
IgA血管炎の症状
IgA血管炎では、全身の細い血管に炎症が起こることで、皮膚や関節、消化管、腎臓などにさまざまな症状が現れます。
代表的な症状は「紫斑(皮下出血)」「関節痛」「腹痛」「腎症状」の4つで、多くの患者さんにみられます。ただし、すべての症状が必ず現れるわけではなく、症状の種類や現れる順番には個人差があります。
ここでは、IgA血管炎でみられる主な症状について解説します。
紫斑(皮膚症状)
IgA血管炎で最も特徴的な症状が、紫斑(皮下出血)です。赤紫色の発疹が両足やお尻を中心に左右対称に現れることが多く、腕などに広がる場合もあります。
紫斑は、炎症によって傷ついた血管から血液が漏れ出すことで生じます。押しても色が消えないことが特徴で、時間の経過とともに赤色から紫色、茶色へと変化しながら改善していきます。
一度改善しても新しい紫斑が繰り返し現れることがあり、数週間続く場合もあります。
関節痛・関節の腫れ
関節の痛みや腫れもよくみられる症状の一つです。特に膝や足首など下肢の関節に現れやすく、歩きにくくなったり、関節を動かしにくくなったりすることがあります。
症状は一時的であることが多く、関節が変形したり後遺症が残ったりすることはほとんどありません。
子どもの場合は、関節痛が原因で歩くことを嫌がったり、急に歩けなくなったりすることもあるため注意が必要です。
腹痛・消化器症状
腹痛はIgA血管炎の代表的な症状の一つで、紫斑が現れる前に腹痛だけが先行することもあります。
炎症が消化管の血管に及ぶことで、おへその周囲を中心とした強い腹痛や吐き気、おう吐などが起こることがあります。また、腸から出血すると血便がみられる場合もあります。
まれに腸重積や腸管穿孔などの重い合併症を起こすこともあるため、強い腹痛が続く場合や血便を認める場合は、速やかに医療機関を受診しましょう。
腎症状(血尿・蛋白尿)
腎臓の血管にも炎症が起こると、血尿や蛋白尿が現れることがあります。これらは自覚症状がないことも多く、学校健診や定期的な尿検査で初めて見つかるケースも少なくありません。
多くは軽症で経過しますが、一部では腎炎が進行し、腎機能に影響を及ぼすことがあります。特に大人では子どもより腎障害が重症化しやすいとされているため、症状が改善した後も医師の指示に従って経過観察を続けることが重要です。
その他の症状
IgA血管炎では、主な4つの症状以外にもさまざまな症状が現れることがあります。
例えば、発熱や全身のだるさ、食欲不振、頭痛などを伴うことがあります。また、まれに陰嚢の腫れや痛み(精巣周囲の炎症)、中枢神経症状などがみられることもあります。
これらの症状は頻度こそ高くありませんが、強い症状や普段と異なる様子がみられる場合は、早めに医療機関を受診することが大切です。
IgA血管炎で受診したほうがよい症状
IgA血管炎は、多くの場合は適切な治療によって改善が期待できる病気です。しかし、強い腹痛や血尿などの症状が現れた場合は、早めの診察や治療が必要になることがあります。
また、子どもでは紫斑が現れる前に腹痛だけが先に起こることもあり、ほかの病気との見分けが難しいケースも少なくありません。
気になる症状がある場合は自己判断せず、医療機関を受診することが大切です。
早めに受診したほうがよい症状
次のような症状がみられる場合は、早めに内科や小児科を受診しましょう。
- 足やお尻を中心に紫斑が現れた
- 関節の痛みや腫れが続く
- 腹痛や吐き気、おう吐がある
- 尿の色が赤い、または血尿を指摘された
- むくみや尿量の減少がみられる
これらの症状はIgA血管炎だけでなく、ほかの病気でもみられることがあります。原因を確認するためにも、早めに医師の診察を受けることが重要です。
緊急受診が必要なケース
次のような症状がある場合は、重い合併症が起きている可能性があります。夜間や休日であっても、速やかに医療機関を受診してください。
- 我慢できないほどの強い腹痛が続く
- 血便や大量の吐血がみられる
- 激しい頭痛やけいれん、意識障害がある
- 尿がほとんど出ない
- 顔や足のむくみが急激に強くなった
特に強い腹痛は、腸重積など緊急治療が必要な合併症のサインである場合があります。症状が急激に悪化したときは、様子を見ずに受診しましょう。
子どもと大人で注意するポイント
子どものIgA血管炎は比較的良好な経過をたどることが多いものの、腹痛が先に現れたり、紫斑が繰り返し出現したりすることがあります。また、症状が改善しても腎症状が遅れて現れることがあるため、定期的な尿検査が欠かせません。
一方、大人では子どもよりも腎障害が重症化しやすいことが知られています。自覚症状がなくても腎臓に炎症が起きている場合があるため、症状が落ち着いた後も医師の指示に従って定期的な受診や検査を継続することが大切です。
IgA血管炎の診断方法
IgA血管炎は、特徴的な紫斑や関節痛、腹痛などの症状に加え、血液検査や尿検査などの結果を総合的に判断して診断します。
症状がほかの病気と似ていることもあるため、必要に応じて画像検査や皮膚・腎生検が行われる場合もあります。特に腎症状の有無は治療方針や予後に大きく関わるため、丁寧な評価が重要です。
ここでは、IgA血管炎の診断で行われる主な検査について解説します。
診断基準
IgA血管炎は、特徴的な症状や検査結果をもとに診断されます。
代表的な症状には、足を中心とした紫斑、関節痛や関節の腫れ、腹痛などの消化器症状、血尿・蛋白尿などの腎症状があります。これらの症状に加え、ほかの病気ではないことを確認しながら総合的に診断が行われます。
紫斑が現れる前に腹痛や関節痛だけがみられる場合もあるため、症状の経過を詳しく確認することも重要です。
血液検査
血液検査では、炎症の程度や全身の状態を確認します。
白血球数やCRP(C反応性タンパク)などの炎症反応を調べるほか、腎機能や貧血の有無なども確認します。また、症状が似ているほかの血管炎や自己免疫疾患との鑑別にも役立ちます。
ただし、血液検査だけでIgA血管炎を確定できるわけではなく、ほかの検査結果とあわせて判断されます。
尿検査
尿検査は、腎臓への影響を調べるために欠かせない検査です。
血尿や蛋白尿の有無を確認し、腎炎が起きていないかを評価します。腎症状は自覚症状がないまま進行することもあるため、初診時だけでなく、症状が改善した後も定期的な尿検査が行われます。
腎障害を早期に発見するためにも、医師の指示に従って検査を継続することが大切です。
画像検査
腹痛が強い場合や合併症が疑われる場合には、画像検査が行われることがあります。
腹部超音波検査やCT検査などにより、腸重積や腸管の浮腫、消化管の異常がないかを確認します。特に激しい腹痛や血便を伴う場合は、緊急性の高い合併症を見逃さないために重要な検査です。
症状に応じて適切な検査方法が選択されます。
皮膚・腎生検が必要になる場合
症状や検査結果だけでは診断が難しい場合や、腎障害が重い場合には、皮膚生検や腎生検が検討されることがあります。
皮膚生検では、紫斑がある部分の皮膚を採取し、血管にIgAが沈着しているかを顕微鏡で確認します。腎生検では、腎臓の組織を採取して炎症の程度を詳しく調べ、治療方針を決定する際の参考にします。
すべての患者さんに行われる検査ではなく、必要性を十分に検討したうえで実施されます。
IgA血管炎の治療
IgA血管炎の治療は、症状の程度や腎障害の有無によって異なります。症状が軽い場合は安静や経過観察のみで改善することもありますが、腹痛や関節痛が強い場合、腎障害を伴う場合は薬物療法が必要になります。
治療では症状を和らげるだけでなく、腎機能を守り、合併症を防ぐことも重要な目的です。ここでは、IgA血管炎の主な治療方法について解説します。
基本的な治療方針
IgA血管炎には、病気そのものを治す特別な治療法はありません。そのため、現れている症状を和らげながら自然な回復を促す「対症療法」が基本となります。
症状が軽い場合は、安静に過ごしながら経過を観察することも少なくありません。一方、腹痛や関節痛が強い場合や腎症状がみられる場合は、症状に応じた治療が行われます。
また、症状が改善した後も腎症状が遅れて現れることがあるため、定期的な診察や尿検査を継続することが重要です。
症状に応じた薬物療法
症状が強い場合は、薬による治療が行われます。
関節痛や軽い痛みに対しては鎮痛薬が使用されることがあります。腹痛や消化器症状が強い場合、腎障害を伴う場合には、炎症を抑える目的で副腎皮質ステロイド(ステロイド薬)が使用されることがあります。
症状や重症度によって使用する薬や治療期間は異なるため、自己判断で薬を中止したり、市販薬を追加したりせず、医師の指示に従って治療を続けることが大切です。
腎障害がある場合の治療
血尿や蛋白尿が続く場合や腎機能の低下が認められる場合は、腎障害の程度に応じた治療が必要になります。
軽症では経過観察や血圧の管理が行われますが、蛋白尿が多い場合や腎炎が進行している場合には、ステロイド薬や免疫抑制薬が使用されることがあります。
腎障害は将来的な腎機能にも影響する可能性があるため、必要に応じて腎生検を行い、病状を詳しく評価したうえで治療方針が決定されます。
回復後の経過観察
症状が改善した後も、定期的な経過観察が欠かせません。
特に腎症状は、皮膚症状や腹痛が治まった後に現れることがあるため、尿検査や血圧測定などを継続して腎機能を確認します。
再発は発症から数か月以内にみられることが多いため、紫斑や腹痛、血尿などの症状が再び現れた場合は、早めに医療機関を受診しましょう。医師の指示に従って定期受診を続けることが、合併症の早期発見や適切な治療につながります。
IgA血管炎の予後
IgA血管炎は、多くの場合は適切な治療や経過観察によって改善が期待できる病気です。特に子どもでは良好な経過をたどることが多く、後遺症を残さずに回復するケースも少なくありません。
一方で、一部の患者さんでは再発したり、腎障害が長く続いたりすることがあります。そのため、症状が改善した後も医師の指示に従って定期的な受診を続けることが大切です。
自然に治ることはある?
IgA血管炎は、軽症であれば自然に症状が改善することがあります。実際に、皮膚の紫斑や関節痛は数週間から数か月で治まるケースが多くみられます。
ただし、症状が軽くても自己判断で受診をやめることはおすすめできません。特に腎症状は自覚症状がないまま進行する場合があるため、症状が改善した後も定期的な尿検査などで経過を確認することが重要です。
再発することはある?
IgA血管炎は、一度改善した後に再発することがあります。再発は発症から数か月以内にみられることが多く、紫斑や関節痛、腹痛などが再び現れることがあります。
再発した場合でも、多くは初回と同様の治療で改善します。しかし、繰り返し再発する場合や症状が重い場合は、詳しい検査や治療が必要になることもあります。
症状が再び現れたときは自己判断せず、早めに医療機関を受診しましょう。
腎障害が残る可能性
IgA血管炎で最も注意が必要な合併症の一つが腎障害です。
多くの患者さんでは腎症状も改善しますが、一部では蛋白尿や血尿が長期間続いたり、慢性腎臓病へ進行したりすることがあります。特に大人では子どもに比べて腎障害が重症化しやすいとされています。
腎障害は早期に発見し、適切な治療を行うことが大切です。症状がなくても定期的な尿検査や腎機能の確認を続けることで、重症化の予防につながります。
IgA血管炎の予防
IgA血管炎を完全に予防する方法は、現在のところ確立されていません。発症の原因が完全には解明されておらず、体質や免疫反応、感染症など複数の要因が関係していると考えられているためです。
しかし、感染症の予防や体調管理を心がけることで、発症や再発のきっかけとなる要因を減らせる可能性があります。
ここでは、IgA血管炎の予防や再発予防のために意識したいポイントを紹介します。
予防できる病気?
IgA血管炎は、ワクチン接種や生活習慣だけで確実に予防できる病気ではありません。
一方で、風邪や溶連菌感染症などの感染症が発症のきっかけとなることがあるため、日頃から感染症対策を行うことは大切です。
手洗いやうがいを習慣づける、人混みでは必要に応じてマスクを着用する、十分な睡眠やバランスのよい食事で体調を整えるなど、基本的な健康管理を心がけましょう。
再発予防のためにできること
IgA血管炎は、一度改善しても再発することがあります。そのため、症状がなくなった後も自己判断で通院を中断しないことが大切です。
特に腎症状は自覚症状がないまま現れることがあるため、医師の指示に従って定期的に尿検査や血液検査を受けましょう。
また、発熱やのどの痛みなど感染症が疑われる症状がある場合は、早めに医療機関を受診し、適切な治療を受けることも再発予防につながります。
日常生活で気を付けること
症状が落ち着いている時期は、多くの場合、普段どおりの生活を送ることができます。
ただし、体調が十分に回復するまでは無理な運動や長時間の活動を控え、医師の指示に従って徐々に日常生活へ戻すことが大切です。
また、紫斑や腹痛、血尿などの症状が再び現れた場合は、再発の可能性があります。自己判断で様子を見るのではなく、早めに医療機関を受診しましょう。
IgA血管炎についてのよくある質問
IgA血管炎はうつりますか?
IgA血管炎そのものが人から人へうつることはありません。
発症のきっかけとして風邪や溶連菌感染症などの感染症が関係することがありますが、IgA血管炎は免疫の異常な反応によって起こる病気です。そのため、家族や学校、職場などで周囲の人に感染する心配はありません。
IgA血管炎は完治しますか?
多くの場合は、適切な治療や経過観察によって改善し、後遺症を残さずに回復します。特に子どもでは良好な経過をたどるケースが多くみられます。
ただし、一部の患者さんでは再発したり、腎障害が長く続いたりすることがあります。症状が改善した後も、医師の指示に従って定期的な受診や尿検査を続けることが大切です。
IgA血管炎は大人でも発症しますか?
IgA血管炎は子どもに多い病気ですが、大人でも発症することがあります。
大人では子どもに比べて腎障害が重症化しやすい傾向があるため、症状が軽くても慎重な経過観察が必要です。紫斑や腹痛、関節痛など気になる症状がある場合は、早めに医療機関を受診しましょう。
学校や仕事はいつから復帰できますか?
学校や仕事への復帰時期は、症状の程度や体調によって異なります。
紫斑や腹痛、関節痛などの症状が改善し、医師から問題ないと判断されれば、通常の生活に戻ることができます。ただし、腎症状がある場合や体力が十分に回復していない場合は、無理をせず医師の指示に従って段階的に復帰することが大切です。
再発した場合はどうすればよいですか?
IgA血管炎は、一度改善した後でも再発することがあります。再び紫斑や腹痛、関節痛、血尿などの症状が現れた場合は、自己判断せず医療機関を受診してください。
再発しても、多くは適切な治療によって改善します。しかし、腎障害を伴う場合は治療内容の見直しが必要になることもあるため、早めに受診し、医師の診察を受けることが重要です。
IgA血管炎を理解して早めに受診しよう
IgA血管炎は、皮膚や関節、消化管、腎臓など全身の細い血管に炎症が起こる病気です。代表的な症状には紫斑、関節痛、腹痛、血尿・蛋白尿などがあり、子どもに多くみられますが、大人でも発症することがあります。
多くの場合は適切な治療によって改善が期待できますが、腎障害が長く続いたり、再発したりすることもあるため注意が必要です。特に血尿や蛋白尿は自覚症状がないまま進行する場合もあるため、症状が落ち着いた後も定期的な受診や尿検査を続けることが大切です。
足に紫斑が現れたり、原因の分からない腹痛や関節痛が続いたりする場合は、自己判断で様子を見ず、早めに医療機関を受診しましょう。早期に診断・治療を受けることで、症状の改善だけでなく、重い合併症の予防にもつながります。
症状が気になる場合や、体調に異変を感じたら自分で判断せず、医療機関に相談するようにしましょう。
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- 病気がみえるvol.1(血液)
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■ この記事を監修した医師
赤松 敬之医師 西梅田シティクリニック
近畿大学 医学部 卒
近畿大学医学部卒業。
済生会茨木病院にて内科・外科全般を担当。
その後、三木山陽病院にて消化器内科・糖尿病内科を中心に、内視鏡を含む内科全般にわたり研鑽を積む。
令和2年9月、大阪梅田に『西梅田シティクリニック』を開院。
「患者様ファースト」に徹底した医療マインドを持ち、内科診療にとどまらず健診センターや複数のクリニックを運営。
医療の敷居を下げ、忙しい方々にも医療アクセスを向上させることを使命とし、さまざまなプロジェクトに取り組む。
医院経営や医療関連のビジネスにも携わりつつ、医療現場に立ち続ける。
さらに、医師として医薬品の開発や海外での医療支援にも従事している。
- 公開日:2026/02/20
- 更新日:2026/08/04
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