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あなたの腹痛、どこから来る?部位別診療ガイド

  • 公開日:2025/07/31
  • 更新日:2025/07/31

腹痛は、痛む部位や症状の内容によって考慮すべき原因や治療法が大きく異なります。 特に7〜8月の夏場は気温と湿度が高く、食品の細菌繁殖が活発になり、食中毒による急性腹痛にも注意が必要です。 そこで本記事では、腹痛の定義から部位別の可能性、受診のタイミング、さらに放置すると危険な理由を幅広くわかりやすく解説します。

腹痛

腹痛とは?その定義と種類

腹痛は、胸部と骨盤の間に感じる痛みや不快感全般を指し、鋭い痛み・鈍い痛み・けいれん性(間欠性)疼痛など多様です。
持続時間から大きく「急性腹痛」と「慢性腹痛」に分類されます。

  • 急性腹痛:数時間〜数日で急に現れる痛みで、虫垂炎や胆嚢炎など緊急性の高い疾患が原因となることがあります。
  • 慢性腹痛:数か月にわたって繰り返し起こる痛みで、潰瘍性大腸炎や過敏性腸症候群など長期治療が必要な疾患が背景にあることがあります。

痛みの程度・発症時期・継続時間・伴う症状(発熱・嘔吐・排便変化など)を整理することが診断の第一歩になります。
これらを丁寧に振り返ることで、原因の絞り込みや適切な診療につながります。

部位別の診療アプローチ

以下に、腹痛を感じる部位ごとに考えられる疾患とその特徴を解説します。
これらのポイントを参考にすることで適切な判断がしやすくなります。

右下腹部の痛み

  • 虫垂炎
    初期はみぞおちやへそ周囲に鈍痛が生じ、3~12時間で右下腹部へ移動。吐き気・嘔吐・発熱・圧痛・反跳痛などを伴うことが多く、迅速な手術が必要となることがあります。
  • 夏の食中毒(カンピロバクターやサルモネラなど)
    食後1~3日で激しい腹痛やけいれん性痛が腹部全体または右下に現れることがあり、発熱や嘔吐・血便を伴うこともあります。

左下腹部の痛み(腸の疾患・婦人科の可能性)

  • 憩室炎・大腸炎
    発熱・下痢など炎症症状を伴うことがあり、便が硬い人や高齢者で出やすいです。
  • 婦人科疾患
    卵巣嚢腫や子宮内膜症などは生理周期と関連し、周期的に痛み出すことがあります。

右上腹部の痛み(胆嚢および肝臓疾患)

  • 胆石・胆嚢炎
    脂っこい食事の後に痛みが強く出現し、耐えがたい痛みや発熱を伴うこともあります。
  • 肝炎・脂肪肝
    初期には痛みが軽くても、進行すると倦怠感・食欲不振・かゆみなどに加え、黄疸(肌や目の白目が黄色くなる)といった症状が現れることがあります。

左上腹部の痛み(膵臓・胃・ストレス性)

  • 急性・慢性膵炎
    みぞおちまたは左上腹部の痛みが強く、その痛みが背部にまで広がる放散痛、吐き気・嘔吐、発熱が典型的です。
    高脂血症やアルコール過剰摂取との関連が大きいです。
  • 胃炎・潰瘍
    空腹時や夜間に痛むことがあり、胸焼けや食欲不振を伴います。

脇腹の痛み(消化・腎臓)

  • 腎結石・尿路結石
    突然の強い脇腹痛と血尿が特徴です。
    激しい腹痛が波のように強くなったり弱くなったりを繰り返す波状痛が起こることもあります。
  • 腸閉塞・腸捻転
    膨満感や嘔吐、排便異常に伴い、激しい痛みを繰り返します。

みぞおちの痛み(胃・心臓)

  • 逆流性食道炎
    胃酸が食道に逆流することによって、みぞおちのあたりに痛みや不快感を感じることがあります。
    この痛みは、胸やけや酸っぱい感じが上がってくる「呑酸(どんさん)」として現れることが多いです。
  • 心筋梗塞(高齢者や糖尿病患者)
    みぞおちに関連痛(痛みの原因となる部位とは異なる場所に感じる痛み)が出ることがあり、胸痛や呼吸困難などの場合は緊急受診が必要です。

受診が必要なサインとは?

以下のいずれかがある場合、速やかに医療機関での受診が必要です。

  • 激痛が急に始まり、寝ても座っても改善しない
  • 夜間に痛みが強まり、安静でも楽にならない
  • 発熱・嘔吐・血便・血尿を伴う
  • 呼吸困難・意識障害がある
  • 痛みが移動したり広範囲に広がる(虫垂炎の兆候)
  • 嘔吐が続き脱水症状が見られる

体調に不安を感じているときや、少しでも気になる症状があれば、早めに相談することが大切です。

腹痛を放置してはいけない理由

腹痛の背後には放置してはいけない疾患が潜んでいます。

  • 虫垂炎:未治療で穿孔する恐れがあり、腹膜炎や敗血症へ進行する危険が高い。
  • 胆嚢炎・膵炎:放置すれば広範囲に及ぶ炎症や多臓器不全につながる。
  • 腸閉塞等:壊死や穿孔、敗血症を招く可能性がある。
  • 心臓に関連する痛み:心筋梗塞の初期症状としてみぞおちに感じることがあり、緊急対応が必要。
  • 食中毒:脱水や合併症を引き起こし、特に子どもや高齢者は重症化の可能性がある。

早期に診断し、治療を受けるほど治癒しやすく合併症を避けられます。

腹痛は「どこが・どんなふうに・どれくらい続いているか」が大きな手がかりになります。
オンライン診療を“初期相談窓口”として活用しつつ、緊急性が高い場合はそのまま対面診療へ切り替える。
このように状況に応じて柔軟に使い分けることで、安全で的確な治療への第一歩を踏み出せます。
気になる症状が出たら、お気軽にオンライン診療をご利用ください。

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