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インフルエンザのときに飲んではいけない市販薬と効く市販薬を紹介

  • 公開日:2026/09/28
  • 更新日:2026/10/08

インフルエンザで市販薬は飲んでもよい?パブロン・カロナール・イブ・ロキソニンの使用可否や、子どもに避けるべき成分(アスピリン等)、安全な飲み方のポイントを解説。飲んではいけない薬と受診すべき症状もあわせて紹介します。

インフルエンザで高熱や頭痛、関節痛がつらいと、市販薬を使ってよいのか迷う方も多いでしょう。市販薬のなかには症状を和らげるために使えるものがある一方、年齢や成分によっては使用を避ける必要があります。

特に子どもは、解熱鎮痛成分の選び方に注意が必要です。本記事では、インフルエンザのときに飲んではいけない市販薬や注意したい成分、パブロン・カロナール・イブ・ロキソニンの使用について詳しく解説します。

インフルエンザで市販薬を飲んでもよい?

インフルエンザでも、症状を和らげる目的で市販薬を使用できることがあります。ただし、どの薬でも自由に服用してよいわけではありません。市販薬の役割や、服用するときに確認したい基本的なポイントから解説します。

市販薬は発熱や痛みを一時的に和らげる

市販の解熱鎮痛薬は、インフルエンザによる発熱や頭痛、筋肉痛、関節痛などを一時的に和らげる目的で使用できます。熱そのものを完全になくすことが目的ではなく、つらさを軽減して水分や睡眠を取りやすくするための対症療法です。

ただし、成分によって使用できる年齢や注意事項が異なります。特に子どもや基礎疾患がある方は、自己判断で服用せず、医師や薬剤師に相談しましょう。

市販薬ではインフルエンザウイルスを治療できない

一般的な解熱鎮痛薬や総合感冒薬は、発熱・咳・鼻水などの症状を軽減する薬であり、インフルエンザウイルスそのものを治療する薬ではありません。症状が軽くなったとしても、感染症自体が治ったとは判断できないため注意が必要です。

インフルエンザの治療には、必要に応じて医師が抗インフルエンザ薬を処方します。市販薬だけで治そうとせず、症状や重症化リスクに応じて医療機関を受診しましょう。

飲める薬は商品名ではなく有効成分で判断する

市販薬を選ぶときは、商品名だけで判断せず、パッケージや添付文書に記載された有効成分を確認してください。同じブランドでも製品によって配合されている解熱鎮痛成分が異なることがあります。

例えば、アセトアミノフェンを含む製品もあれば、イブプロフェンを含む製品もあります。「以前飲めたブランドだから今回も大丈夫」と考えず、購入する製品ごとに成分と対象年齢を確認することが安全な服用につながります。

解熱剤は熱の高さだけでなくつらさに応じて使用する

解熱剤は「38℃を超えたら必ず飲む」といったように、体温の数字だけで服用を判断するものではありません。発熱があっても水分が取れ、眠れていて、強いつらさがなければ、必ずしも解熱剤が必要とは限りません。

一方、頭痛や関節痛が強くて眠れない、水分を取るのもつらいといった場合には、適切な解熱鎮痛薬で症状を和らげることがあります。用法・用量を守り、体調に合わせて使用しましょう。

インフルエンザで飲んではいけない市販薬と避けるべき成分

インフルエンザでは、特に15歳未満の子どもで注意が必要な解熱鎮痛成分があります。また、以前処方された薬を自己判断で使うことも避けなければなりません。ここでは、使用を避ける薬や慎重に判断したい成分を解説します。

アスピリン配合薬は15歳未満に使用しない

アスピリンを含む一般用医薬品は、15歳未満の子どもには使用できません。特にインフルエンザや水痘などのウイルス感染症では、アスピリンをはじめとするサリチル酸系製剤とライ症候群との関連が指摘されています。

ライ症候群では激しい嘔吐や意識障害、けいれんなどが現れることがあります。子どもの発熱に大人用の解熱鎮痛薬を流用せず、対象年齢を必ず確認してください。

サリチルアミド配合薬は子どもの服用前に相談する

サリチルアミドを含むかぜ薬や解熱鎮痛薬では、インフルエンザまたは水痘にかかっている可能性がある15歳未満の子どもについて、服用前に医師や薬剤師へ相談するよう注意喚起されています。

総合感冒薬には複数の成分が含まれるため、商品名だけではサリチルアミドの有無を判断しにくいことがあります。子どもに使用するときは成分欄を確認し、不明な場合は自己判断で飲ませないようにしましょう。

エテンザミド配合薬は子どもの服用前に相談する

エテンザミドを含む市販薬についても、インフルエンザや水痘が疑われる15歳未満の子どもは、服用前に医師や薬剤師へ相談することが求められています。エテンザミドは複数の鎮痛成分を組み合わせた製品に配合されていることもあります。

「頭痛薬だから問題ない」と判断せず、箱の成分表示を確認してください。特に家にある大人向けの鎮痛薬を子どもへ分けて服用させることは避けましょう。

ジクロフェナクの残り薬を自己判断で使用しない

ジクロフェナクナトリウムの内服薬が以前の治療で残っていても、インフルエンザの発熱に自己判断で使用しないでください。インフルエンザの経過中に脳炎・脳症を発症した患者のうち、ジクロフェナクを投与された症例では予後不良例が多かったとの報告を踏まえ、添付文書にも注意事項があります。

過去に自分へ処方された薬であっても、今回の症状に適しているとは限りません。残り薬の再使用は医師へ確認しましょう。

メフェナム酸の残り薬を自己判断で使用しない

メフェナム酸も、以前処方されたものが自宅に残っていても、インフルエンザ時に自己判断で使用することは避けてください。特に小児のインフルエンザに伴う発熱に対しては、原則として投与しないよう注意喚起されています。

処方薬は、処方を受けた時点の症状や年齢、体重、持病などを踏まえて選ばれています。今回の発熱に以前の薬を流用せず、必要な場合は医療機関へ相談してください。

イブプロフェンとロキソプロフェンは一律禁止ではないが注意が必要

成人の場合、イブプロフェンやロキソプロフェンは「インフルエンザだから一律に服用禁止」とされているわけではありません。ただし、市販のイブA錠やロキソニンSはいずれも15歳未満は使用できず、胃・腎臓などへの負担にも注意が必要です。

高熱によって脱水している方や持病がある方、ほかの薬を飲んでいる方は自己判断を避けましょう。迷う場合は、アセトアミノフェンを含め適切な薬を医師や薬剤師に確認してください。

インフルエンザのときにパブロン・カロナール・イブ・ロキソニンは飲める?

家庭に常備されていることの多い市販薬でも、製品によって成分や対象年齢は異なります。ここでは、パブロン・カロナールA・イブ・ロキソニンSについて、インフルエンザ時に確認すべきポイントを紹介します。

パブロンは製品ごとに解熱鎮痛成分が異なる

パブロンには複数のシリーズがあり、製品ごとに配合成分が異なります。例えば、パブロンSにはアセトアミノフェンが配合されていますが、パブロンエースPro-Xにはイブプロフェンが配合されています。

そのため、「パブロンならインフルエンザでも飲める」と商品ブランドだけで判断するのは避けましょう。年齢や持病、併用薬も確認し、インフルエンザが疑われる場合は薬剤師へ相談して適切な製品を選んでください。

カロナールAはアセトアミノフェン単剤で15歳以上が対象

市販薬のカロナールAは、1錠あたりアセトアミノフェン300mgのみを有効成分として含む解熱鎮痛薬です。発熱時の解熱や頭痛・関節痛などの鎮痛に使用できますが、対象は15歳以上です。

用法は1回1錠で1日3回まで、服用間隔を4時間以上空けることとされています。15歳未満には使用できないため、子どもには医療機関や薬局で年齢・体重に適した薬を確認しましょう。

カロナールAと処方薬のカロナールは用量や対象年齢が異なる

市販のカロナールAと医療用のカロナールは、どちらも主成分はアセトアミノフェンですが、同じ使い方ができるわけではありません。カロナールAは1錠300mgで15歳以上が対象ですが、医療用カロナールには200mg・300mg・500mgなどがあり、小児にも体重などに応じて処方されます。

「処方薬が子どもにも使えるから市販のカロナールAも使える」と考えないよう注意してください。

イブは15歳未満に使えず成人も服用前に確認する

イブA錠はイブプロフェンを配合した解熱鎮痛薬で、悪寒や発熱時の解熱にも効能があります。ただし、使用できるのは15歳以上であり、15歳未満は服用できません。

成人でも、解熱鎮痛薬で喘息を起こした経験がある方や、持病・妊娠などによって使用できないことがあります。また、イブシリーズでは製品によってイブプロフェンの配合量やほかの成分も異なるため、添付文書を確認してから服用してください。

ロキソニンSは15歳未満に使えず成人も服用前に確認する

ロキソニンSはロキソプロフェンナトリウム水和物を含み、発熱や痛みを和らげる市販薬です。対象は15歳以上であり、15歳未満の子どもには使用できません。

また、胃・十二指腸潰瘍、肝臓病、腎臓病、心臓病の治療を受けている方など、服用できないケースがあります。インフルエンザによる高熱で水分摂取量が減っている場合もあるため、服用してよいか迷ったら薬剤師へ確認しましょう。

インフルエンザの症状に効く市販薬

市販薬でインフルエンザウイルス自体を治療することはできませんが、発熱や頭痛、咳、鼻水などの症状を和らげる目的で使える薬はあります。症状別に確認したい成分を紹介します。

発熱・頭痛・関節痛にはアセトアミノフェン単剤を選ぶ

インフルエンザによる発熱・頭痛・関節痛などには、アセトアミノフェン単剤の解熱鎮痛薬が選択肢になります。複数成分を配合した総合感冒薬よりも成分を把握しやすく、不要な薬を一緒に服用するリスクを減らせます。

ただし、市販薬は製品によって対象年齢が異なります。例えばカロナールAは15歳以上が対象です。子どもの場合は、市販薬を自己判断で選ばず医師や薬剤師へ相談してください。

咳がつらいときは鎮咳成分を確認する

インフルエンザで咳がつらい場合は、咳を抑える鎮咳成分を含む市販薬が症状緩和の選択肢になります。ただし、咳は気道から異物や分泌物を排出する働きもあるため、むやみに抑えればよいわけではありません。

息苦しさや胸痛を伴う咳、急に悪化した咳などは肺炎などの合併症も考慮する必要があります。市販薬を続けて様子を見るのではなく、症状が強い場合は医療機関を受診しましょう。

痰が絡むときは去痰成分を確認する

痰が絡んで出しにくい場合は、痰を排出しやすくする去痰成分を含む市販薬が使われることがあります。咳止めだけを使用すると、痰を十分に排出できず、かえって不快感が強くなることもあるため、症状に合わせて成分を確認してください。

痰の量が増えている、呼吸が苦しい、胸が痛む、一度軽快したあとに咳や発熱が再び悪化した場合は、市販薬だけで対応せず受診を検討しましょう。

鼻水がつらいときは抗ヒスタミン成分を確認する

鼻水やくしゃみがつらい場合には、抗ヒスタミン成分を含む市販薬が症状の緩和に使われることがあります。ただし、抗ヒスタミン成分の種類によっては眠気や口の渇きなどが起こる可能性があります。

総合感冒薬にも抗ヒスタミン成分が含まれていることがあるため、鼻炎薬などと併用すると成分が重複する可能性があります。複数の市販薬を一緒に使用するときは、薬剤師へ確認すると安心です。

複数症状があっても総合感冒薬を安易に選ばない

発熱・咳・鼻水など複数の症状があると総合感冒薬を選びたくなりますが、必要のない成分まで服用する可能性があります。また、総合感冒薬と解熱鎮痛薬を併用すると、アセトアミノフェンなどが重複することもあります。

症状が限られている場合は、必要な成分だけを含む薬を選ぶ方法があります。何を選べばよいかわからない場合は、症状や年齢、持病、服用中の薬を薬剤師へ伝えて相談しましょう。

インフルエンザで市販薬を安全に飲むポイント

インフルエンザで市販薬を使う場合は、成分の重複や過量服用を避けることが欠かせません。「効かないから追加する」といった自己判断も副作用につながる可能性があります。安全に服用するためのポイントを確認しましょう。

箱の裏面や添付文書で有効成分を確認する

市販薬を服用する前に、パッケージの成分欄や添付文書を確認してください。特に解熱鎮痛成分の種類、対象年齢、1回量、服用間隔、1日あたりの服用回数をチェックしましょう。

同じブランドでもシリーズによって配合成分が異なる場合があります。家族が使用している薬を「同じ風邪だから」と共有することも避けてください。不明な成分がある場合には、服用する前に薬剤師や登録販売者へ確認しましょう。

総合感冒薬と解熱鎮痛薬の成分重複を避ける

総合感冒薬には、発熱や頭痛を和らげる解熱鎮痛成分があらかじめ含まれていることがあります。その状態で別の解熱鎮痛薬を追加すると、同じ成分や同じ作用を持つ成分を重複して服用する可能性があります。

「風邪薬」と「頭痛薬」は別の薬に見えても、配合成分が重なる場合があります。複数の薬を併用するときは商品名ではなく有効成分を比較し、判断できない場合は薬剤師へ相談してください。

アセトアミノフェンを含む薬同士を併用しない

アセトアミノフェンは解熱鎮痛薬だけでなく、総合感冒薬などにも配合されています。知らずに複数の薬を併用すると、アセトアミノフェンの総量が多くなり、重篤な肝障害につながるおそれがあります。

「カロナールAを飲んだあとに風邪薬を追加する」といった場合も、風邪薬にアセトアミノフェンが含まれていないか確認してください。併用できるかわからない場合は、追加服用する前に医師や薬剤師へ相談しましょう。

服用間隔と1日の上限回数を守る

市販薬には、次の服用までに空ける時間や1日に服用できる上限回数が決められています。例えばカロナールAは服用間隔を4時間以上空けて1日3回まで、ロキソニンSも少なくとも4時間以上空ける必要があります。

症状が戻ってきたからといって、指定された時間より早く追加するのは避けてください。製品ごとに用法・用量が異なるため、その都度パッケージや添付文書を確認しましょう。

熱が下がらなくても自己判断で追加服用しない

解熱剤を飲んでもすぐに平熱まで下がらないことがあります。しかし、「効いていない」と判断して短時間で追加服用すると、薬の過量摂取につながる可能性があります。

薬を服用した時刻を記録し、添付文書に記載された服用間隔を必ず守ってください。適切に服用しているにもかかわらず高熱や強い症状が続く場合は、薬の回数を増やすのではなく、医療機関への相談を検討しましょう。

脱水や空腹があるときの服用に注意する

高熱が続くと発汗や食欲低下によって脱水状態になりやすくなります。特にNSAIDsに分類されるイブプロフェンやロキソプロフェンは、脱水時や腎機能に問題がある方では注意が必要です。

また、多くの解熱鎮痛薬では空腹時を避けるよう案内されています。食事が取れない、水分も十分に取れない、尿量が減っているといった場合は、薬を追加する前に医療機関へ相談してください。

飲酒中や飲酒後の服用を避ける

解熱鎮痛薬を使用するときは、飲酒を避けてください。アルコールとの併用によって胃や肝臓への負担が増えたり、副作用が起こりやすくなったりする可能性があります。

インフルエンザの療養中は脱水になりやすく、アルコール自体も回復の妨げになります。例えばロキソニンSでは服用前後の飲酒をしないよう添付文書に明記されています。市販薬を使用している間は飲酒を控え、十分な水分と休養を取りましょう。

市販薬を飲んでよいか判断できない場合や、発熱や体の痛みが強く外出が難しい場合には、オンライン診療を利用する方法もあります。クラウドドクターなら、自宅などから医師へ症状や服用中の薬について相談できます。 市販薬だけで様子を見るべきか迷ったときは、早めの相談を検討してください。

インフルエンザで市販薬を服用する前に医師や薬剤師へ相談すべき人

市販薬は誰でも同じように服用できるわけではありません。年齢や妊娠の有無、持病、服用中の薬によっては使用を避ける必要があります。ここでは、自己判断せず医師や薬剤師へ相談したいケースを紹介します。

乳幼児や15歳未満の子ども

子どもは年齢や体重によって使用できる薬や用量が異なります。特にインフルエンザでは、アスピリンなど子どもへの使用を避ける成分があり、市販のイブA錠・ロキソニンS・カロナールAも15歳未満には使用できません。

大人用の薬を半分にすれば子どもにも使えるとは限らないため、自己判断で飲ませないでください。乳幼児や子どもの発熱では、小児科医や薬剤師へ相談して適切な薬を選びましょう。

妊娠中や授乳中の人

妊娠中や授乳中は、市販薬であっても使用できる薬が限られることがあります。妊娠週数によって使用を避ける必要がある成分もあるため、過去に飲んだことがある薬でも自己判断で服用しないほうが安心です。

市販薬を購入する際は、妊娠中または授乳中であることを薬剤師や登録販売者へ伝えましょう。インフルエンザが疑われる場合には、妊娠していることも含めて早めに医療機関へ相談してください。

高齢者や体力が低下している人

高齢者はインフルエンザによって肺炎などを合併し、重症化する可能性があります。また、複数の持病や服用薬がある場合も多く、市販薬との相互作用や副作用にも注意が必要です。

「いつもの風邪と同じ」と考えて市販薬だけで長期間様子を見ることは避けましょう。食事や水分が取れない、息苦しさがある、強い倦怠感が続くといった場合には、早めに医療機関を受診してください。

肝臓病や腎臓病がある人

肝臓や腎臓に持病がある方は、解熱鎮痛薬の種類によって服用できない場合があります。例えばロキソニンSでは、肝臓病や腎臓病の治療を受けている方は服用しないよう記載されています。

アセトアミノフェンについても過量服用は肝障害につながる可能性があるため、「比較的使いやすい成分だから大丈夫」と判断するのは避けてください。持病と服用中の薬を伝え、医師や薬剤師へ確認しましょう。

胃潰瘍や十二指腸潰瘍の経験がある人

解熱鎮痛薬のなかには胃腸へ負担をかけるものがあります。現在、胃・十二指腸潰瘍の治療を受けている場合だけでなく、過去に潰瘍を経験している方も、市販薬を選ぶ前に薬剤師へ相談すると安心です。

特にイブプロフェンやロキソプロフェンなどのNSAIDsは、胃腸障害に注意が必要です。空腹時を避ければ必ず安全になるわけではないため、既往歴がある場合は適切な成分を確認してから使用してください。

喘息や薬のアレルギーがある人

解熱鎮痛薬やかぜ薬を服用したあとに喘息発作やアレルギー症状を起こした経験がある方は、市販薬を自己判断で服用しないでください。製品によっては、このような既往歴がある方を服用不可としているものがあります。

過去に症状を起こした薬の商品名がわからなくても、薬剤師へ「解熱剤で喘息が出たことがある」など具体的に伝えましょう。安全に使用できる薬があるか医療従事者に確認してください。

ほかの薬を服用している人

持病の治療薬やほかの市販薬を服用している場合、成分の重複や薬同士の相互作用に注意が必要です。特に総合感冒薬、解熱鎮痛薬、咳止め、鼻炎薬などを複数組み合わせると、同じ作用を持つ成分を重ねて摂取することがあります。

医師や薬剤師へ相談するときは、服用中の薬がわかるお薬手帳やパッケージを準備すると確認しやすくなります。サプリメントを利用している場合も併せて伝えましょう。

小さな子どもや高齢者、妊娠中の方などは、発熱時に外出して受診すること自体が負担になる場合があります。受診方法に迷ったときは、クラウドドクターのオンライン診療で医師へ相談する選択肢もあります。 症状が重い場合はオンライン診療だけに頼らず、救急受診を含め適切な医療機関を利用してください。

インフルエンザと気づかず市販薬を飲んだときの対処法

市販薬を飲んだあとにインフルエンザだったとわかっても、慌てて追加の処置をするのではなく、まず服用した薬を確認することが大切です。誤って注意が必要な薬を服用したときの対応を解説します。

追加の服用を中止して薬の成分と服用量を確認する

インフルエンザと気づかず市販薬を服用し、成分に不安がある場合は、自己判断で次の分を追加せず、まず薬の名称と有効成分を確認してください。

パッケージや添付文書が残っていれば、解熱鎮痛成分の名称と1錠あたりの配合量、服用した錠数を確認します。箱を捨ててしまった場合でも、購入履歴などから商品名を特定できることがあります。わからない場合は薬局や医療機関へ相談しましょう。

服用した時刻と錠数を記録する

市販薬をいつ、何錠服用したかを記録しておきましょう。医師や薬剤師に相談するとき、薬の成分だけでなく服用時刻と量がわかれば、次の服用をどうするか判断する材料になります。

記憶だけに頼ると、発熱や体調不良によって服用回数がわからなくなることがあります。スマートフォンのメモなどに「商品名・服用時刻・錠数」を残し、複数の薬を使った場合はすべて記録してください。

体調に変化がなければ医師や薬剤師へ相談する

服用後に目立った体調変化がなくても、使用を避ける成分を飲んだ可能性がある場合や、用量が適切だったかわからない場合は、医師や薬剤師へ相談してください。

特に子ども、妊娠中の方、持病がある方では慎重な判断が必要です。相談するときは、商品名・有効成分・服用量・服用時刻・年齢・体重などを伝えましょう。問題がないと確認できるまでは、同じ薬を追加服用しないほうが安全です。

嘔吐・意識障害・けいれんがあれば直ちに受診する

繰り返し嘔吐する、呼びかけへの反応がおかしい、意識がもうろうとする、けいれんするといった症状がある場合は、市販薬の副作用だけでなくインフルエンザ脳症などの重篤な状態も考える必要があります。

特に子どもではインフルエンザに伴ってまれに急性脳症を起こすことがあります。薬が原因かどうかを家庭で判断しようとせず、緊急性が高い症状では速やかに医療機関を受診してください。

子どもの誤服用や過量服用は早急に相談する

子どもが大人用の薬を誤って飲んだ場合や、決められた量より多く服用した場合は、症状がなくても早めに医療機関などへ相談してください。子どもは体重が軽いため、大人では問題にならない錠数でも相対的に摂取量が多くなることがあります。

無理に吐かせるなど自己判断で処置せず、薬の商品名、成分、飲んだ可能性がある量と時刻、子どもの年齢と体重を確認して相談しましょう。

市販薬で様子を見ず医療機関を受診すべき症状

インフルエンザは多くの場合、時間の経過とともに改善しますが、肺炎や脳症などを合併することもあります。市販薬で症状をごまかし続けず、医療機関を受診したほうがよいサインを確認しましょう。

呼吸が苦しい・胸が痛い

息をするのが苦しい、呼吸が速い、胸に強い痛みがあるといった場合は、インフルエンザによる肺炎などの合併症も考慮する必要があります。咳止めや解熱剤を追加して自宅で様子を見続けるのは避けてください。

横になっていても息苦しい、会話するのもつらいなど症状が強い場合には、速やかな医療機関の受診が必要です。急激に状態が悪化している場合は、救急受診も検討してください。

意識がもうろうとして受け答えがおかしい

呼びかけても反応が鈍い、会話がかみ合わない、いつもと明らかに様子が違う場合は、単なる高熱によるだるさと決めつけないでください。インフルエンザでは、まれに急性脳症など重篤な合併症が起こることがあります。

特に子どもでは短時間で状態が変化する可能性があります。市販の解熱剤を飲ませて様子を見るのではなく、意識状態に異常がある場合は速やかに医療機関を受診しましょう。

けいれんや異常行動が見られる

けいれんが起きた、突然走り出そうとする、意味の通らない言動をするなど、普段と明らかに異なる行動がある場合は注意が必要です。特に子どものインフルエンザでは、脳症の有無にかかわらず異常行動が見られることがあります。

このような症状があれば、解熱剤を追加して経過を見るのではなく医療機関へ相談してください。転落などの事故を防ぐため、療養中の子どもを可能な限り一人にしないことも大切です。

水分が取れず尿の量が減っている

高熱や食欲不振で水分を十分に取れず、尿の回数や量が明らかに減っている場合は脱水が進んでいる可能性があります。口の中が乾く、ぐったりする、立つとふらつくといった症状にも注意してください。

脱水状態では薬の安全性にも影響することがあるため、「解熱剤を飲ませれば水分が取れるだろう」と様子を見続けるのは避けましょう。特に子どもや高齢者は早めの受診を検討してください。

高熱や強い症状が長引いている

高熱や頭痛、強い倦怠感などがなかなか改善しない場合は、市販薬だけで長期間対応しないようにしましょう。薬を飲んで一時的に熱が下がっても、症状が繰り返している場合には診察が必要になることがあります。

インフルエンザ以外の感染症や合併症が隠れている可能性もあります。服用回数を増やすのではなく、症状が続く期間や経過を医師に伝えて診察を受けてください。

一度改善した発熱や咳が再び悪化した

いったん熱が下がり体調が良くなったあとに、再び発熱したり、咳や痰が強くなったりした場合は注意が必要です。インフルエンザの経過中に細菌性肺炎などを合併している可能性もあります。

再び症状が悪化したときに、「まだインフルエンザが残っているだけ」と考えて市販薬のみで対応するのは避けましょう。胸痛や息苦しさ、強い倦怠感などを伴う場合は、早めに医療機関を受診してください。

子ども・高齢者・妊婦・基礎疾患がある方は早めに受診する

子ども、高齢者、妊娠中の方、免疫機能が低下している方や基礎疾患がある方は、インフルエンザが重症化するリスクを考慮する必要があります。症状が軽いうちから医療機関へ相談したほうがよい場合もあります。

市販薬で熱が下がっていても、それだけで重症化の可能性がなくなったとは判断できません。普段と比べて状態がおかしい、食事や水分が取れないなどの変化があれば早めに相談しましょう。

抗インフルエンザ薬を検討する場合は発症後早めに受診する

抗インフルエンザ薬の使用を検討する場合は、症状が出てから早めに医療機関へ相談しましょう。厚生労働省では、抗インフルエンザ薬を発症から48時間以内に開始すると、発熱期間が通常1〜2日短縮するとしています。

ただし、抗インフルエンザ薬がすべての患者に必須というわけではありません。発症からの時間や症状、年齢、重症化リスクなどを踏まえて医師が必要性を判断します。

インフルエンザの市販薬に関するよくある質問

最後に、インフルエンザと市販薬についてよくある疑問を解説します。予防目的の服用や解熱後の痛み、以前処方された薬の再使用について確認しておきましょう。

インフルエンザの予防に市販薬を飲んでもよい?

解熱鎮痛薬や一般的な総合感冒薬を、インフルエンザの予防目的で服用する必要はありません。これらの薬は発熱・頭痛・咳・鼻水など、すでに現れている症状を一時的に和らげるもので、感染そのものを予防する薬ではないためです。

感染予防では、手洗いや換気、十分な休養などの基本的な対策が中心となります。また、インフルエンザワクチンには発症や重症化のリスクを低減する効果が報告されています。

解熱後も頭痛や関節痛があれば市販薬を飲める?

熱が下がったあとも頭痛や関節痛が残っている場合、対象年齢や持病などに問題がなければ、症状を和らげる目的で解熱鎮痛薬を使用できることがあります。

ただし、前回の服用から十分な時間が経っているか、ほかの薬と成分が重複していないかを確認してください。頭痛が急激に悪化する、意識がおかしい、嘔吐を繰り返すなどの症状がある場合は、市販薬で対応せず医療機関を受診しましょう。

以前処方されたカロナールを飲んでもよい?

以前処方されたカロナールが残っていても、今回のインフルエンザに自己判断で使用することはおすすめできません。同じカロナールでも錠剤の含有量が異なるほか、年齢・体重・症状によって適切な1回量も変わるためです。

処方された本人以外が飲むことも避けてください。使用してよいか確認したい場合は、薬の規格や処方された時期、現在の症状を医師や薬剤師へ伝えて相談しましょう。

インフルエンザの市販薬は商品名ではなく成分で選ぼう

インフルエンザのときは、市販薬すべてが飲めないわけではありません。ただし、年齢や体調によって避けるべき成分があり、特に15歳未満の子どもではアスピリンなどの使用に注意が必要です。

発熱や頭痛、関節痛などを和らげたい場合は、商品名だけで判断せず、有効成分・対象年齢・用法・用量を確認しましょう。また、総合感冒薬と解熱鎮痛薬を併用すると、アセトアミノフェンなどの成分が重複する可能性があります。

呼吸困難や意識障害、けいれん、脱水などがある場合は、市販薬で様子を見続けず速やかに受診してください。高齢者や子ども、妊婦、基礎疾患がある方も早めの相談が安心です。

発熱や体の痛みが強く、医療機関まで移動するのがつらいときには、クラウドドクターのオンライン診療を活用する方法もあります。 自宅などから医師へ症状や服用している薬を相談し、必要に応じて適切な診療につなげましょう。

症状が気になる場合や、体調に異変を感じたら自分で判断せず、医療機関に相談するようにしましょう。

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