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インフルエンザの後遺症?解熱後に頭痛が治らない時の対処法を解説
- 公開日:2026/09/07
- 更新日:2026/08/31
解熱後も頭痛が残るのは、炎症反応の名残や脱水、睡眠不足、副鼻腔炎などが原因のことが多く、多くは数日で軽くなります。意識の変化やけいれん、嘔吐を伴うときは合併症の可能性があるため、すぐに受診してください。
インフルエンザの熱が下がったあとも頭痛が残ると、後遺症や重い病気ではないかと不安になる方もいるでしょう。回復途中の疲労や脱水などによって頭痛が続くことはありますが、意識の変化やけいれんを伴うときは注意が必要です。この記事では、解熱後に頭痛が治らない原因や自宅でできる対処法、医療機関を受診する目安を解説します。
インフルエンザの解熱後に頭痛が治らないのは後遺症?

インフルエンザの熱が下がっても、すべての体調が同時に回復するとは限りません。まずは、解熱後に頭痛が残る理由と、後遺症や合併症との違いを解説します。
解熱しても頭痛だけ残ることはある
インフルエンザでは、発熱だけでなく頭痛や筋肉痛、強い倦怠感などの全身症状が現れます。熱が下がる時期と、頭痛やだるさが軽くなる時期は必ずしも一致しません。そのため、解熱後も数日ほど頭が重い、動くと痛むといった状態が残ることがあります。痛みが軽く、少しずつ改善しているなら、回復の経過として様子を見られるケースもあります。
回復途中の影響で頭痛が続くことがある
発熱が治まった直後は、体力や食欲、睡眠の状態が十分に戻っていないことがあります。インフルエンザの多くは数日から2週間ほどで回復しますが、体調が元に戻るまでの期間には個人差があります。解熱したからと急に普段の生活へ戻ると、疲労が強まり、頭痛や倦怠感を感じやすくなるため、活動量は段階的に戻しましょう。
後遺症と合併症は意味が異なる
後遺症とは、病気の急性期を過ぎたあとも症状や機能障害が続く状態を指します。一方、合併症は病気の経過中に新たな疾患や問題が生じることです。インフルエンザ後の頭痛だけで後遺症と判断することはできません。副鼻腔炎や中耳炎、肺炎、脳炎などが隠れている可能性もあるため、症状の強さや経過を確認する必要があります。
数日たっても改善しない場合は別の原因も考える
軽い頭痛が日ごとに和らいでいるなら、回復途中の影響が考えられます。しかし、数日たっても変わらない、痛みが徐々に強くなる、いったん改善したあと再び悪化するときは、脱水や副鼻腔炎、片頭痛など別の原因も検討します。発熱や咳が再び現れた場合は二次感染の可能性もあるため、自己判断で長く様子を見ず医師へ相談しましょう。
インフルエンザの解熱後も頭痛が続く原因

解熱後の頭痛には、インフルエンザからの回復過程だけでなく、生活リズムの乱れや別の疾患が関係することもあります。ここでは、主な原因を紹介します。
体内の炎症反応が残っている
インフルエンザにかかると、発熱や頭痛、筋肉痛、倦怠感などの全身症状が急速に現れます。熱が下がっても体の状態がすぐに発症前へ戻るとは限らず、頭の重さや疲れがしばらく残ることがあります。痛みが軽くなっているなら、休養を取りながら経過を確認します。一方で、頭痛が強くなるときは回復途中と決めつけないことが重要です。
発汗や食欲低下によって脱水になっている
発熱による発汗や食欲低下、嘔吐などが続くと、体内の水分や電解質が不足します。脱水では頭痛のほか、口の渇き、尿量の減少、濃い色の尿、めまい、強い疲労感などが現れることがあります。一度に多く飲むと吐き気につながることもあるため、水や経口補水液などを少量ずつ摂取してください。水分を保てない場合は早めの受診が必要です。
睡眠不足や体力低下が続いている
咳や鼻づまり、体の痛みがあると、夜間に何度も目が覚めて睡眠不足になりがちです。食事量の減少や長時間の安静によって体力が低下していることも、頭痛やだるさを長引かせる要因になります。解熱後すぐに仕事や家事を詰め込まず、昼寝を含めて休息を確保しましょう。生活リズムを整えながら、少しずつ活動量を戻すことがポイントです。
鼻づまりから副鼻腔炎を起こしている
インフルエンザ後も鼻水や鼻づまりが続き、副鼻腔に炎症や液体の貯留が起こると、頭痛につながることがあります。額や目の周囲、頬の痛み、顔を下に向けたときの圧迫感、粘り気のある鼻水などが目立つときは副鼻腔炎が疑われます。症状が改善せず10日以上続く場合や、一度軽くなったあと悪化した場合は、医療機関で状態を確認しましょう。
片頭痛や緊張型頭痛が誘発されている
もともと頭痛が起こりやすい方では、発熱による睡眠不足、脱水、空腹、ストレスなどをきっかけに片頭痛や緊張型頭痛が現れることがあります。光や音がつらい、脈打つように痛む場合は片頭痛、首や肩のこりとともに締めつけられるように痛む場合は緊張型頭痛が考えられます。ただし、痛み方だけで自己診断せず、初めての強い頭痛は医師へ相談してください。
薬の影響
解熱鎮痛薬を数日使っただけで、一般的な薬剤の使用過多による頭痛が生じる可能性は高くありません。ただし、用法・用量を超えて頻繁に使用している方では、薬の効果が切れた際に頭痛を感じることがあります。また、かぜ薬と解熱鎮痛薬を併用すると、同じ成分を重複して摂取するおそれがあります。服用中の薬を整理し、医師や薬剤師に確認しましょう。
解熱後の頭痛で注意したい危険なサイン

頭痛のなかには、脳炎や髄膜炎、脳血管疾患など緊急性の高い病気が隠れていることがあります。次の症状があるときは、時間帯を問わず速やかな医療相談や救急受診を検討してください。
激しい頭痛
突然始まった激しい頭痛や、これまで経験したことがない強さの痛みは、早急な対応が必要です。頭を動かせないほど痛む、短時間で急速に悪化する、意識の変化や嘔吐を伴う場合は、通常のインフルエンザ後の頭痛とは限りません。くも膜下出血や脳炎、髄膜炎なども否定できないため、自分で運転せず救急車を要請することも検討してください。
意識障害
呼びかけへの反応が鈍い、会話がかみ合わない、眠り込んで起こせない、普段と明らかに様子が違うといった変化は危険なサインです。とくに子どもは、自分の不調を正確に説明できないことがあります。ぼんやりして視線が合わない、意味の通らない言動がある場合は、解熱後であっても速やかに救急車を呼ぶなどの対応を取りましょう。
けいれん
インフルエンザにかかった方にけいれんが起きた場合は、脳症や脳炎などを含めた評価が必要です。けいれん中は無理に押さえつけたり、口の中へ物を入れたりせず、周囲の危険物を遠ざけてください。可能であれば発作の時間を確認し、顔色や呼吸の状態を見ながら救急車を要請します。発作が治まっても、医療機関で診察を受ける必要があります。
繰り返す嘔吐
頭痛とともに嘔吐を繰り返すときは、脱水だけでなく脳炎や髄膜炎などの可能性も考えます。飲んだ水分をすぐに吐いてしまう、尿が極端に少ない、ぐったりしている場合は、自宅で水分補給を続けるだけでは不十分です。とくに意識の変化や首の硬さ、激しい頭痛を伴う場合は、夜間や休日でも速やかに医療機関へ相談してください。
首が硬い
あごを胸に近づけようとすると首が痛む、首を前へ曲げにくいといった症状は、髄膜炎でみられることがあります。強い頭痛や発熱、光をまぶしく感じる、嘔吐、意識の変化などを伴う場合は注意が必要です。すべての症状がそろうとは限らないため、首の硬さと強い頭痛があるときは、自宅で経過を見続けず医療機関を受診しましょう。
手足の麻痺など
片側の手足に力が入らない、顔の片側が下がる、ろれつが回らない、言葉が出にくいといった症状は、脳卒中の可能性があります。インフルエンザ後だからと関連づけて様子を見るのは危険です。また、両手足のしびれや筋力低下が徐々に広がる場合は、感染後に起こる神経疾患も考えられます。突然の麻痺や言語障害があるときは、すぐに救急車を呼んでください。
解熱後の頭痛で考えられる合併症

インフルエンザでは、鼻や耳の炎症から脳に関わる重い病気まで、さまざまな合併症が起こることがあります。頭痛と一緒に現れる症状を確認しておきましょう。
インフルエンザ脳症
インフルエンザ脳症は主に子どもでみられる、まれですが重篤な合併症です。意識がもうろうとする、呼びかけに反応しない、けいれんする、異常な言動がみられるなど、脳の働きに関わる変化が現れます。頭痛だけで脳症と判断することはできませんが、普段と異なる言動や反応の低下があれば、解熱しているかにかかわらず救急受診が必要です。
脳炎・髄膜炎
脳炎は脳そのもの、髄膜炎は脳や脊髄を覆う膜に炎症が起こる病気です。強い頭痛や発熱、嘔吐、首の硬さ、光への過敏、意識の変化、けいれんなどが現れることがあります。インフルエンザの合併症として脳炎が起こる可能性があるほか、別のウイルスや細菌が原因となることもあります。複数の危険なサインが重なったときは、緊急の対応が必要です。
副鼻腔炎
鼻づまりが長引くと、副鼻腔に炎症が起こり、額や頬、目の周囲の痛みが頭痛として感じられることがあります。粘り気のある鼻水や後鼻漏、咳、口臭などを伴うこともあります。多くはウイルスが原因ですが、細菌が関係して治療が必要になるケースもあります。強い顔面痛や症状の再悪化、10日を超えて改善しない状態があれば受診しましょう。
中耳炎
中耳炎はインフルエンザ後に起こることがある合併症の一つで、子どもに多くみられます。耳の痛みや詰まった感覚、聞こえにくさ、耳だれ、機嫌の悪さなどが主な症状です。耳の痛みをうまく伝えられない小さな子どもでは、耳を頻繁に触る、夜泣きが増えるといった変化が手がかりになります。頭痛と耳の違和感が続く場合は、耳鼻咽喉科などへ相談してください。
肺炎などの二次感染
インフルエンザでは、ウイルスによる肺炎のほか、細菌との重複感染によって肺炎が起こることがあります。いったん熱や咳が改善したあと再び悪化する、息苦しい、胸が痛む、強い倦怠感が続くといった変化には注意してください。頭痛が脱水や酸素不足に伴って現れることもあります。呼吸が苦しい場合や顔色が悪い場合は、頭痛の程度にかかわらず早急な受診が必要です。
その他の感染症
インフルエンザと診断されたあとでも、別のウイルスや細菌による疾患を同時に発症したり、回復途中に新たな病気へかかったりする可能性があります。発熱の再発、強いのどの痛み、発疹、下痢、咳の悪化など、頭痛以外の変化にも注意してください。症状だけで原因を見分けることは難しいため、経過が通常と異なると感じたら医師の診察を受けましょう。
自宅で様子を見るか受診するかの判断基準

解熱後の頭痛では、痛みの強さだけでなく、改善傾向があるか、水分を取れているか、ほかの症状を伴っていないかが判断材料になります。具体的な目安を解説します。
頭痛が軽く日ごとに改善していれば経過を見る
頭痛が軽く、休むと和らぐうえ、日ごとに改善しているなら、自宅で休養しながら経過を確認できることがあります。水分や食事を取れており、会話や歩行なども普段どおりであれば、急を要する可能性は高くありません。ただし、解熱鎮痛薬で痛みを抑えている間だけ楽になるケースもあります。薬が切れたあとの状態も含め、変化を観察しましょう。
水分や食事が取れない場合は早めに受診する
吐き気や食欲低下により水分を取れない状態が続くと、脱水が進み頭痛やめまい、倦怠感が強くなります。尿の量が少ない、口の中が乾く、立ち上がるとふらつくといった症状も目安です。少量ずつ飲んでも吐いてしまう場合や、半日近く尿が出ない場合は、点滴などが必要になる可能性があります。無理に自宅で耐えず、医療機関へ相談してください。
数日たっても改善しない場合は医師に相談する
解熱後も頭痛が数日間まったく軽くならない、または悪化している場合は、回復途中以外の原因がないか確認する必要があります。鼻づまりや耳の痛み、発熱の再発なども医師へ伝えましょう。外出がつらいときは、クラウドドクターを利用してスマートフォンから医師の診察を受ける方法もあります。ただし、意識障害やけいれんなどがあるときは、オンライン診療ではなく救急受診を優先してください。
日常生活に支障が出る痛みは受診を検討する
頭痛で眠れない、起き上がれない、食事や家事ができないなど、日常生活に支障があるときは受診を検討します。痛みの強さには個人差があるため、数値だけで判断する必要はありません。普段の頭痛と明らかに違う場合や、時間の経過とともに強くなるときも相談の目安です。市販薬を繰り返し追加する前に、医師や薬剤師から服用方法について助言を受けましょう。
高齢者・妊婦・基礎疾患がある方は早めに相談する
高齢者や妊婦、幼い子ども、ぜんそく・糖尿病・心疾患などの基礎疾患がある方は、インフルエンザが重症化するリスクが高いとされています。症状が目立ちにくいことや、持病が悪化する可能性もあるため、軽い頭痛でも長引くときは早めに医師へ相談してください。免疫機能が低下している方も、通常より慎重に経過を見る必要があります。
危険なサインがある場合は救急受診を検討する
意識の変化、けいれん、突然の激しい頭痛、首の硬さ、繰り返す嘔吐、片側の麻痺や言語障害がある場合は、救急受診を検討します。本人が自力で移動するのが難しいときは、家族が無理に車へ乗せず救急車を要請してください。症状が一度治まっても、脳卒中などでは再び悪化することがあります。迷う場合は地域の救急相談窓口へ連絡しましょう。
インフルエンザ解熱後の頭痛を和らげる対処法

危険なサインがなく、頭痛が軽い場合は、休養や水分補給によって症状が和らぐことがあります。回復を妨げないために意識したい対処法を紹介します。
水分と電解質を少しずつ補給する
発汗や食事量の低下があった方は、水分だけでなく塩分などの電解質も不足している可能性があります。水や麦茶、スープ、経口補水液などを、一度に大量に飲まず少量ずつ補給しましょう。糖分やカフェインを多く含む飲み物だけに偏らないこともポイントです。尿の色や回数を確認し、飲めない状態や尿量の減少が続くときは医療機関へ相談してください。
暗く静かな部屋で十分に休む
光や音によって頭痛が強くなる場合は、カーテンを閉めた静かな部屋で休みましょう。枕の高さを調整し、首や肩に力が入りすぎない姿勢を取ることも役立ちます。ただし、一日中眠り続けて夜に眠れなくなると、生活リズムが乱れることがあります。体調に合わせて短時間起きる時間を設けながら、無理のない範囲で睡眠のリズムを整えてください。
食べられる範囲で栄養を補う
食欲が戻っていないときは、無理に通常量を食べる必要はありません。おかゆやうどん、スープ、バナナ、ヨーグルトなど、消化しやすく食べやすいものから少量ずつ摂取しましょう。食事を取らない状態が続くと、空腹やエネルギー不足によって頭痛が悪化することがあります。水分も食事もほとんど取れない場合は、自宅で様子を見続けないようにしてください。
頭や首を冷やして刺激を減らす
冷やすと心地よく感じる場合は、冷たいタオルや保冷剤を布で包み、額やこめかみ、首元へ短時間当てる方法があります。ただし、冷却は頭痛の原因そのものを治す方法ではありません。寒気があるときや冷やして痛みが強くなる場合は中止してください。保冷剤を直接肌へ当てたり、長時間同じ場所を冷やしたりすると皮膚を傷めるため注意しましょう。
スマートフォンや長時間の作業を控える
スマートフォンやパソコンの画面を長く見続けると、光の刺激や姿勢の乱れによって頭痛が強くなることがあります。画面の明るさを下げ、使用時間を短くしましょう。読書やテレビも、つらいときは無理に続けないことが大切です。体調を確認するために頻繁に検索を続けるより、一定時間端末から離れて目と体を休ませてください。
無理に仕事や学校へ復帰しない
熱が下がっていても、頭痛や強い倦怠感が残っている状態で活動を再開すると、体調を崩すことがあります。症状が改善しているかを確認し、家の中で過ごす、短時間の作業から始めるなど、段階的に復帰しましょう。また、解熱後もしばらくはウイルスを排出している可能性があります。学校や職場の復帰基準も確認し、周囲への感染対策を続けてください。
症状の経過を記録する
頭痛が始まった日時、痛む場所、強さ、服用した薬、発熱や嘔吐の有無などを記録すると、悪化しているかを判断しやすくなります。朝と夜で症状が違う場合や、体を動かしたときだけ痛む場合も書き留めましょう。受診時に記録を見せることで、医師が原因を検討する際の手がかりになります。頭痛の誘因を把握する目的でも、記録は役立ちます。
解熱後の頭痛で薬を使用するときの注意点

解熱鎮痛薬は頭痛を和らげる目的で使用されますが、飲み方を誤ると副作用や成分重複につながります。安全に使用するための注意点を確認しましょう。
処方された薬は医師の指示どおりに服用する
医療機関から処方された解熱鎮痛薬は、指定された量と服用間隔を守りましょう。頭痛が強いからと1回量を増やしたり、間隔を短くしたりしてはいけません。症状が軽くなったあとも服用を続けるべきか迷う場合は、処方した医師や薬剤師へ確認します。薬袋や説明書を保管し、飲み忘れた際も2回分をまとめて服用しないでください。
自己判断で市販薬を追加しない
処方薬を服用している状態で、市販のかぜ薬や頭痛薬を追加すると、同じ作用を持つ薬を重ねて使用するおそれがあります。また、抗インフルエンザ薬と直接重複しなくても、持病の薬との飲み合わせに注意が必要です。市販薬を使いたい場合は、処方薬の名称やお薬手帳を薬剤師へ見せて確認しましょう。家族に処方された薬を使用することも避けてください。
解熱鎮痛薬の成分重複を避ける
総合感冒薬には、アセトアミノフェンやイブプロフェンなどの解熱鎮痛成分が含まれている製品があります。別の頭痛薬を併用すると、知らないうちに同じ成分を過量に摂取する可能性があります。商品名が違っても成分が同じことがあるため、外箱や添付文書の成分欄を確認してください。判断できないときは、医師や薬剤師にすべての薬を伝えましょう。
子どもは使用できない成分がある
インフルエンザにかかっている、または疑われる15歳未満の子どもでは、アスピリンを含む薬など、使用を避けるべき成分があります。ジクロフェナクやメフェナム酸についても、小児のインフルエンザに対する使用には注意が必要です。大人用の薬を量だけ減らして飲ませてはいけません。子どもの頭痛には、年齢や体重に合った薬を医師や薬剤師へ確認してください。
妊娠中や持病がある方は事前に相談する
妊娠中は、時期によって使用できない解熱鎮痛薬があります。とくにNSAIDsに分類される薬は、胎児への影響を考慮して使用上の注意が定められています。また、腎臓病や肝臓病、胃潰瘍、ぜんそくなどがある方も、薬の選択に配慮が必要です。市販薬を購入する際は、妊娠週数や持病、服用中の薬を医師または薬剤師へ伝えましょう。
薬を飲んでも改善しない場合は受診する
用法・用量を守って薬を服用しても頭痛が改善しない、薬が切れるたびに強い痛みが戻る場合は、原因を確認する必要があります。効かないからと短い間隔で追加服用するのは避けましょう。発熱の再発や嘔吐、首の硬さ、意識の変化などが加わった場合は、薬の効果を待たずに受診してください。突然の激しい頭痛や麻痺があるときは救急対応が必要です。
頭痛が治らないときの受診先

受診先は、頭痛に伴う症状や緊急性によって異なります。どの診療科へ行くべきかわからない場合の目安を紹介します。
まずは内科やかかりつけ医に相談する
解熱後も頭痛や倦怠感が続く場合は、まず内科やインフルエンザを診断した医療機関へ相談します。全身状態や脱水の有無を確認し、必要に応じて血液検査や画像検査、専門診療科への紹介が検討されます。持病がある方は、普段の状態を把握しているかかりつけ医が相談先になります。受診前に発熱患者への対応方法を電話やWebサイトで確認しておきましょう。
鼻づまりや顔面痛が強い場合は耳鼻咽喉科を受診する
鼻づまりや粘り気のある鼻水、頬や目の周囲の痛み、耳の痛みなどが目立つ場合は、耳鼻咽喉科が適しています。副鼻腔炎や中耳炎がないか、鼻や耳の状態を詳しく確認してもらえます。強い顔面痛がある、症状が改善したあと再び悪化した、10日以上続いているといった場合も受診の目安です。抗菌薬が必要かどうかは、診察結果をもとに医師が判断します。
神経症状がある場合は脳神経内科・脳神経外科を受診する
これまでにない頭痛が続く場合や、しびれ、ふらつき、物が二重に見えるなどの神経症状があるときは、脳神経内科や脳神経外科への受診を検討します。ただし、片側の麻痺や顔のゆがみ、言語障害が突然現れた場合は、外来の診療時間を待ってはいけません。脳卒中の可能性があるため、すぐに救急車を要請してください。
緊急性が高い症状は救急外来を受診する
意識障害、けいれん、突然の激しい頭痛、繰り返す嘔吐、首の硬さ、呼吸困難などがある場合は、救急外来を受診します。小さな子どもが起こしても反応しない、視線が合わない、異常な言動をするときも緊急性が高い状態です。自宅から医療機関まで安全に移動できない場合は、救急車を呼びましょう。本人だけで受診せず、可能であれば家族が付き添ってください。
外出が難しい場合はオンライン診療も検討する
頭痛や倦怠感で外出が難しいものの、意識がはっきりしていて水分も取れている場合は、オンライン診療を利用する方法があります。クラウドドクターでは、スマートフォンを使って自宅から医師の診察を受けられます。症状の経過や服用中の薬をまとめておくと相談がスムーズです。診察で対面受診が必要と判断された場合は、医師の指示に従ってください。
受診時に医師へ伝えたいこと

頭痛の原因を判断するには、発症から現在までの経過が重要です。診察時間内に正確に伝えられるよう、次の情報を整理しておきましょう。
インフルエンザの発症日と解熱日
最初に発熱や咳、関節痛などが現れた日と、インフルエンザと診断された日を伝えます。何日に解熱し、その後に再び熱が出ていないかも重要です。解熱鎮痛薬を使わない状態で熱が下がった日時を記録しておくと、経過が伝わりやすくなります。検査結果や診療明細、処方された薬の説明書が手元にあれば、受診時に持参しましょう。
頭痛が始まった時期と痛む場所
頭痛が発熱前からあったのか、発熱中に始まったのか、解熱後に新しく現れたのかを伝えてください。額やこめかみ、後頭部、目の周囲など、痛む場所も診断の手がかりになります。片側だけか頭全体か、首や肩にも痛みがあるかを整理しましょう。突然始まったのか、徐々に強くなったのかも、できるだけ具体的に説明します。
頭痛の強さと変化
頭痛の強さは、痛みがない状態を0、想像できる最も強い痛みを10として伝えると共有しやすくなります。時間帯によって変化するか、横になると軽くなるか、咳や体を動かしたときに悪化するかも確認してください。昨日より強い、薬を飲んだ直後だけ改善するなど、経過を具体的に話すことで、追加検査の必要性を判断しやすくなります。
発熱や嘔吐など一緒に現れている症状
頭痛以外に、発熱の再発、嘔吐、首の硬さ、光への過敏、鼻づまり、耳の痛み、咳、息苦しさなどがないか伝えます。しびれや脱力、ふらつき、ろれつが回らないといった神経症状も重要です。子どもの場合は、食欲や機嫌、呼びかけへの反応、けいれんの有無も説明してください。症状が一時的に消えていても、起きた事実を伝えましょう。
服用した薬の種類と回数
抗インフルエンザ薬や解熱鎮痛薬、かぜ薬など、発症後に服用した薬をすべて伝えます。薬の名称がわからない場合は、外箱や薬袋、お薬手帳を持参してください。何時に何錠飲んだか、服用後に頭痛がどう変化したかも記録しておくと役立ちます。サプリメントや漢方薬も飲み合わせに影響することがあるため、自己判断で省略しないようにしましょう。
水分・食事・睡眠の状況
一日にどの程度の水分を取れているか、食事量が普段の何割程度かを伝えます。尿の回数や色、嘔吐や下痢の有無も脱水を判断する材料です。また、夜に眠れているか、頭痛で何度も起きるか、昼夜が逆転していないかも説明してください。解熱後に仕事や学校へ復帰した場合は、活動後に頭痛が強くなったかどうかも医師へ伝えましょう。
インフルエンザ解熱後の頭痛に関するよくある質問

最後に、解熱後の過ごし方や重い合併症について、よくある疑問を解説します。
頭痛があるときに入浴してもよい?
熱がなく、水分を取れていて、立ってもふらつかない状態なら、短時間のシャワーで体を清潔にすることはできます。ただし、長時間の入浴や熱いお湯は体力を消耗し、脱水や頭痛を強める可能性があります。入浴前後に水分を取り、家族がいる時間帯に済ませましょう。強い頭痛や吐き気、めまい、倦怠感がある日は無理をせず、温かいタオルで体を拭く程度にします。
インフルエンザ脳炎の前兆は?
インフルエンザ脳炎や脳症の前兆を、一つの症状だけで判断することはできません。注意したいのは、意識がもうろうとする、呼びかけへの反応が弱い、意味の通らない言動をする、けいれんするなどの変化です。強い頭痛や繰り返す嘔吐、首の硬さを伴うこともあります。とくに子どもの様子が普段と明らかに異なるときは、熱が下がっていても速やかに救急受診してください。
インフルエンザの解熱後はなぜつらい?
解熱しても、発熱中に消耗した体力や水分、睡眠の不足がすぐに回復するわけではありません。咳や鼻づまり、食欲低下などが残り、頭痛や倦怠感が続くこともあります。体調が戻らないまま活動量を急に増やすと、疲労を強く感じる可能性があります。水分と食事、睡眠を確保しながら段階的に生活を戻し、改善しない場合は別の原因がないか医師へ相談しましょう。
解熱後も頭痛が治らないときは症状の経過で受診を判断しよう

インフルエンザの解熱後に頭痛が残る背景には、回復途中の疲労や脱水、睡眠不足などが考えられます。痛みが軽く、日ごとに改善しているなら、水分と休養を確保しながら経過を確認しましょう。
一方、数日たっても改善しない場合や、いったん軽くなったあと悪化した場合は、副鼻腔炎や二次感染などが隠れている可能性があります。意識障害、けいれん、突然の激しい頭痛、首の硬さ、繰り返す嘔吐、手足の麻痺があるときは、速やかな救急受診が必要です。
解熱したという一点だけで判断せず、頭痛の強さや変化、水分摂取の状況、ほかの症状を確認し、自分の状態に合ったタイミングで医療機関へ相談してください。
外出がつらく、救急受診が必要な症状がない場合は、クラウドドクターのオンライン診療を利用して、自宅から医師へ相談する方法もあります。頭痛が続いて受診のタイミングに迷っている方は、早めの相談を検討しましょう。
症状が気になる場合や、体調に異変を感じたら自分で判断せず、医療機関に相談するようにしましょう。
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